ハイ、というワケで春の嵐から一夜明けて、本日は日本晴れ。
風もおさまった、春の日射しの中で、子ども商店街が無事開催されました。
雨天予備日ということで、人出の少なさを心配したんですが、
ふたを開けてみれば、大入り満員!
街並みの、この…なんて言うんですかね、あばらやな感じも相まって、
戦後の闇市って感じの様相であります(見た事アリマセンが)。
いやぁしかし、ホントに個性豊かな店が勢揃いであります。
店構えが一番立派なのは、やっぱり高校生や中学生のお店。
この子たちは、はらっぱで育った若者たちなので、
お店づくりも商品づくりも超慣れていて、アイデアいっぱい。味も抜群。
そして一番小さいお店は、恥ずかしながらワタクシの長女のお店。
いや、この小さいお店の話ってのがなかなか面白いので、
ちょっと長くなりますがご紹介。
子ども商店街と言えども食中毒なんて出しちゃったら大変なので、
食べ物を出すお店には、結構細かい条件があります。
なかでも一番大きな条件は、日よけの屋根をつくる事。
それと、商品に埃がかからないように、テーブルをつくる事。
これ、やっぱり屋根をつくるとなると大変なので、
いわゆる一つのハードルになって、小さい子だけのお店とか、
一人だけでお店する子には食べ物屋って難しくなるんですね。
で、案の定小学一年生で、しかも一人でお店を出す彼女も、
ギリギリになってもちゃんとした屋根がつくれなかったワケです。
と言うか、何とかかんとかフニャフニャのテーブルをつくったら、
もう半分終わったみたいな気になって、日々遊び倒してるんですよ。
で、どうするのかな〜と思っていたところ、
彼女は直前になってプレーリーダーに聞いたわけです。
「屋根って、ワタシにかかってなきゃダメなの?」と。
そうすると、プレーリーダーとしては、
「ううん、商品にかかってれば良いんだよ」と言いますよね。
すると、我が意を得たりとばかりに
「じゃあ、これ(フニャフニャのテーブル)を屋根にする!」
つまり彼女は、テーブルの下に、もひとつ小さいテーブルを
こさえまして、食べ物屋の条件をクリアしたわけです。
まぁ、なんて言うんでしょうか。
これが人様の娘さんだと、「いやぁスゴい、コロンブスの卵ですね!」
と言えるんですけど、親としては、自分の子育てが間違ってないかと、
かなり疑問が残りますよね、いやはや子育ては難しい(笑)。
さて、そんな個人的な感慨はともかくとして、
子ども商店街、午後には歌あり踊りありのステージがはじまって、
さらに盛り上がった後、3時の閉店を迎えます。
で、閉店になりますと、全員で一斉に店を壊します。
3週間ぐらいかけてつくった愛着のある店ですが、
やっぱり地域の中にある遊び場としては、釘がむやみに出てたり、
屋根が今にも落ちそうだったりするお店を何十とは置いておけないんですよね。
残念ですが、仕方ありません。
しかし、まぁ壊すとなると、これはこれで実は楽しいんですよ。
慣れてる子なんかは、小さい体で大きな掛け矢を振り回して解体します。
で、釘を抜いて、材木を廃材置き場に片付けて、
最後は全員で打ち上げします。
見に来られたお母さん、お父さんたちにカンパしていただいたお金で
ジュースやお菓子を揃えて、みんなでカンパ〜イ!!
さて、子ども商店街と言えば、実際のお金のやり取りをすることがキモ。
売り上げは当然現金でもらえますが、仕入れなどのコストだって、
現金で払わなきゃウソですよね。
ですので、例えば保護者説明会などでも、「たとえお家にある
材料を使って何かつくったとしても、ちゃんと材料費は子どもたちから
取ってくださいね」とお願いします。
こうして、売り上げからコストを引いて利益が出るんですが、
その一割ははらっぱにカンパしてもらって、その使い道も
みんなでこれから決めていきます。
子どもたちが、働くということと、お金ということと
真っ正面からぶつかる経験ができる子ども商店街。
今年も楽しく、濃い一日が終わりました〜。